西武が2軍命名権を売却
プロ野球 西武ライオンズは、2004年12月29日、来季から2軍チームの命名権(ネーミングライツ)をIT系サービス業のインボイス(東京都港区)に売却することを発表した。西武鉄道グループの経営改善の一環である。
西武が2軍の命名権売却先を探していたところ、西武ライオンズ元監督の東尾修氏の橋渡しによりインボイスの木村育生社長との間で話がまとまったとのこと。契約額は、3年間で約6億円と見られている。西武ライオンズの2軍チームは、2005年のシーズンからチーム名「インボイス」を名乗り、ユニフォームにも「INVOICE」の名前が入る。
インボイスは、さらに、西武ドームの命名権の獲得も検討しているようである。
東北楽天ゴールデンイーグルスも、2軍チームの命名権売却を検討しており、山形県の企業を中心に数社と交渉中であることが既に明らかにされている。
なお、パ・リーグ チームの先例としては、オリックスが2000年から2軍の命名権を穴吹工務店(香川県高松市)に3年間6億円で売却(名称は「サーパス」に)したことがある。
また、日本の野球場の命名権売却に関しては、旧「グリーンスタジアム神戸」が、2003年3月から2005年3月31日までの2年間、2億円の契約金額で「ヤフーBBスタジアム」の名称となっている例がある。この「ヤフーBBスタジアム」の2005年4月以降の名称は未定。
スポーツ界における命名権売買は元々米国で開発されたビジネス手法であるが、日本プロ野球の各チームは今後益々経営資源を少しでも有効活用していかざるを得ない方向にあるため、その手法の利用が広がっていく可能性は高い。
球団の経営に新たな手法を持ち込むことは歓迎すべきことであると思う。が、単に、権利を切り売りするだけでなく、ファンの側を向いたマーケティング(例えばCRMの導入など)もまだまだ行なう余地はあると私は考える。
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ちなみに、このインボイスという会社、2003年11月に1対21の株式分割、2004年6月に1:11の株式分割、2004年8月に東証1部上場と、派手な成長をしていることで証券の世界ではかなり有名になっている。
(c) 2004, zig zag road runner.
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