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Saturday, December 25, 2004

プロ野球再編問題

ここで、ちょっと、今年の球界再編を整理しておく。

始まりは唐突であった。

2004年1月31日、大阪近鉄バファローズが、球団の命名権(ネーミングライツ)売却を企画していることを発表した。売却金額は1年間で35億円。もしこの売却が成功すれば、近鉄は球団を保有したまま、その運営の赤字金額をほぼその売却益で補填できるはずだった。しかしながら、他チームオーナーからの反対にあい、発表からたった5日後の2月5日、近鉄はこの白紙撤回を発表した。

今からすれば、仮に近鉄が命名権売却に成功すれば、渡辺恒雄氏(読売ジャイアンツオーナー、当時)と堤義明氏(西武ライオンズオーナー、当時)が計画していたとされる1リーグ制への移行が遅れる要因となるため、そのような案がつぶされたのだとも考えれる。

一旦収まったかに見えた動きは、シーズン真っ最中の6月に、近鉄球団売却(オリックスとの合併)のニュースとしてまた出てきた。このニュースは確か日本経済新聞のスクープであったが、今度のこのニュースは読売ら他球団オーナーのお墨付きを得たうえでの近鉄側からの意図的なリークに基づくものであったとも後日語られていた。

また、近鉄・オリックス合併の動きと並行して、対象の球団名は明らかにされないもののパ・リーグでもう一組の合併があるとされ、セ・パあわせて10球団とした上で2005年シーズンから1リーグ制に移行することが既定方針であるかのような報道もなされた。ここまでは、前述した渡辺氏、堤氏の意図に沿った流れだったと言えよう。

ここで、「ライブドア」という、IT業界あるいは証券業界の一部では知られていたものの一般的にはほとんど知名度の低かった一企業が舞台に登場した。6月末、ライブドア社長の堀江貴文氏が近鉄球団買収の意向を公にしたのである。当初これはそれほど大きく評価されていなかったが、近鉄・オリックスの合併に反対する野球ファンおよびプロ野球選手会(会長はヤクルトの古田捕手)からの支持を受けながら、このライブドアの動きが徐々に影響力を持ってきた。

8月には、思わぬ事態が起こる。8月13日、読売ジャイアンツは、明治大学の一場靖弘投手に対するスカウト活動で同投手に金銭を提供していたとして、渡辺恒雄オーナーの引責辞任を発表した。アマチュアの有望選手に対する金銭提供は、一場選手だけでなく他の様々な選手に対しても行なわれていたものであり、またそれは半ば公然の秘密であっただけに、このような形での問題発覚の裏側では何らかの出来事が起こっていたと考えられる。

また、後に発覚したところによると、同じ8月に、東証1部上場企業(当時)西武鉄道の株式を親会社のコクドが実質的に保有している比率が過少に申告されていたという問題を回避することを目的として、コクドは、密かに西武鉄道株を他企業に売却していた。この問題は、12月の西武鉄道株の東証上場廃止にまでつながる。

8月という月に読売と西武にそれぞれ起こったこれらの出来事は、偶然というにはできすぎているとも考えられる。

ライブドアは、近鉄球団の買収が難しい状況になってくると、戦術を変えて新球団の参入という方針を打ち出した。近鉄・オリックスの合併でひとつ席が空く形になるパ・リーグに新たな球団を設立しようというのである。
そして、このライブドアの動きを後追いする形で、9月、IT関連企業の楽天も球界参入の意思を表明した。

上述した「もう一組の合併」はなくなったため、空いているひとつの席をライブドア(仙台ライブドアフェニックス)と楽天(東北楽天ゴールデンイーグルス)とが争う形で、参入の審査を受けることになった。そして、11月2日のオーナー会議で楽天の参入が決定された(ライブドアは審査落ち)。

その後、上でも書いた西武鉄道株の問題が発覚し、これに絡んで西武ライオンズが売りに出されたという報道もなされたが、結局この売却は成立せず、とりあえず2005年シーズンは西武ライオンズが存続することとなっている。

また上の一連の動きとは別に、膨大な債務を抱えて経営再建中のダイエーが、自力での再建を断念して産業再生機構を活用することを決定し、これに伴って球団をソフトバンクに売却することを10月14日に決定。そのわずか4日後の10月18日、孫正義社長が率いるソフトバンクがホークス買収の意向を発表した。そして、12月24日に「福岡ソフトバンクホークス」が正式に承認された。

まとめると、2004年のうごきとしては、
* 大阪近鉄バファローズとオリックスブルーウェーブが合併しオリックスバファローズに
* 東北楽天ゴールデンイーグルスが新規参入(本拠地:仙台)
* 福岡ダイエーホークスが売却され、福岡ソフトバンクホークスに
* ライブドアは参入断念
となる。

福岡ソフトバンクホークス誕生
日本のプロ野球の今後は?

(c) 2004, zig zag road runner.

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