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Sunday, January 23, 2005

キーワードマッチング広告と商標権/Googleの侵害訴訟

2005年1月21日付のCNET Japanの記事(※)によると、Googleが、フランスでの商標権侵害訴訟に敗訴したとのこと。

同記事には、「欧州系リゾートホテルグループ、Le Meridien Hotels and Resortsの商標をキーワード広告を表示させる目的で使用してはならないとの裁定がフランスの法廷で下された。」と記されている。

Google社の提供しているサービスから類推すると、恐らく、Google社は、Le Meridien社が商標権を有するキーワードを、キーワードマッチングの対象としたのだろう。すると、一般の広告主は、そのキーワードに関連付けた広告の広告料を入札できる。そして、高額で落札した広告主が、そのキーワードにマッチする状況において自社の広告を表示させることができる。

実際に訴訟の対象となった商標権がいかなるものであるかはわからないので、以下、仮定に基づいて書く。例えば、Le Meridien Hotels and Resorts社が「Le Meridien」という商標に対して権利を持っているとする。一般のネット利用者は、Google社の検索エンジンを使って「Le Meridien」という語で検索をおこなう。当然、Le Meridienのホテルが検索結果上位に表示されるはずであるが、ここで、もしそのライバル企業が「Le Meridien」という語に関連付けた広告を出稿していると、その検索結果が表示されるページには、このライバル企業の広告も表示されることになる。

つまり、ビジネス的には、特定の「Le Meridien」という語でネット検索をおこなった利用者を、広告によってそのライバル企業のサイトに誘導することができるということである。

フランスの法律がどのようになっているかにもよるが、一般的な商標権の趣旨からして、上記のようなGoogleの行為が直ちに違法とは言い難いのではないかと思われる。なぜなら、通常、商標権の及ぶ範囲は業種の区分によって制限されており、例えば、ホテル業に関して取得されている商標権が、そのキーワードにマッチする広告を出す権利の販売にまでおよぶとは考えにくいからである。

しかしながら、微妙な問題ではある。

現在の商標の法律は、ある言語空間(つまり、キーワードにマッチした検索結果ページという媒体内の広告スペースが売買の対象になっているのであるから、そのキーワードは、言語空間全体の中の一定の空間を占める)が売買の対象になるなどということは、全く想定しない時代に作られたものであるから。

日本においても、様々な検索エンジンを使ってインターネット上の検索をすると、あきらかにライバル企業の潜在顧客を自社に誘導することを意図したキーワードマッチング広告が設定されていると思われる状況にはしょっちゅう遭遇する。はたしてそれが、公正な競争であるか否かという点がポイントになる。

もしかしたら、現在の法律の不備なのかもしれない。

今後、注目していくに値するテーマである。

※ CNET Japan: グーグル、仏での商標侵害訴訟で敗れる--検索広告ビジネスに打撃

(c) 2005, zig zag road runner.

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