プロ野球交流戦はノン・ゼロサム・ゲーム (NPB)
2005年5月6日から、プロ野球のセ・パ交流戦が始まっている。
今年のプロ野球改革の大きな目玉のひとつ。
効果があるのかないのか、いろいろ議論はあったけど、やっぱりモノは始めてみるべきで、期待されていた以上に盛り上がっている。
約1週間たったところで、気付いたことは、(あたりまえのことなのだが)交流戦は「ノン・ゼロサム・ゲーム」であるということ。
という言い方はもしかしたら誤解を生むかもしれない。交流戦も、勝つチームがあれば同数の負けるチームがあるわけで、その意味においてはゼロサム・ゲームである。
ところが、ペナントレースは、12球団の争いではなく、セ・リーグとパ・リーグ、各々6球団での争い。リーグ内で見れば、交流戦の勝ち数と負け数がイコールになるわけではない。
現在までのところ、セ・リーグのチームが20勝、パ・リーグのチームが19勝、引分けが2試合。
パ・リーグの最下位球団 東北楽天ゴールデンイーグルスは、交流戦でも1勝5敗と、相手チームに白星を献上している。その楽天の1勝は、巨人から。
一方、その巨人は、セ・リーグでは現在も最下位であるが、交流戦に限れば4勝2敗1分と勝ち越し、5位広島との差を詰めてきている。
意外なのは、セ・リーグ首位の中日ドラゴンズ。交流戦に入る前は、2位の阪神タイガースに5.0ゲーム差をつけて、もしかしたらこのまま独走態勢に入るかとも思われたたが、現在のところ交流戦の成績が1勝6敗で、2位との差も2.0ゲームに縮まってきた。
セ・リーグは、1位・中日(交流戦1勝6敗)、2位・阪神(同、4勝3敗)、3位・横浜(同、4勝2敗)、4位・ヤクルト(同・5勝2敗)、1位と4位までのゲーム差が2.5ゲームと、団子状態になりつつある。
セ・リーグのチームにとっては、東北楽手を相手に、いかに星を落とさないか(できれば6勝0敗といきたいところ)という観点から、投手ローテーションや戦術を組み立てることも必要だろう。
一方のパ・リーグも、交流戦に入る前までは24勝8敗と勝率7割5分0厘だった首位の千葉ロッテマリーンズが、交流戦では4勝3敗と「そこそこ」の成績になっている。
この6週間、ペナント・レースを直接争う相手ではないチームと対戦するわけで、各チームがどういう戦い方をしていくのか、興味深い。
ところで、星の勘定とはまた別にも、交流戦の面白さはある。
野球ファンというのは、意外と自分が応援するチームの属するリーグ以外のことは知らないわけで、そのような他リーグの状況を知ることができるというのも、面白いところ。
例えば、ブログ「*モナミ*」は、福岡ダイエーホークスを応援されているようであるが、5月12日の「ホークス延長引き分け…」の記事では、[「しかもカープの応援って、立ったり座ったりするのね。ありゃ、鍛えられそうだわ(笑)。」と。確かに、カープの応援を初めて見たときは「何だあれは?」と、私も思った。
ファンだけではない。千葉ロッテマリーンズのボビー・バレンタイン(Robert John Valentine, 1950年5月13日生まれ)は、マリンスタジアムでのロッテ-阪神戦で、黄色い阪神ファンが球場の半分(以上?)を埋め尽くして応援していたのを見て、「何でウチのホームゲームなのに、敵のサポーターがあんなにいるんだ?」と、球団職員に詰問したとか・・・ 監督でさえも、知らなかったのか? 在京球団のホームゲーム(対阪神戦)ではそれが普通の状態であることを。
まあ、とにかく、いろいろと面白い。
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