池上彰/「そうだったのか!アメリカ」(Akira Ikegami)
池上彰が書くと「そうだったのか!!」となる?
「そうだったのか!」という書名は、なかなかインパクトがある。
こういうタイトルの付け方ひとつで、本の売れ行きも変わってきそうだ。
例えば日本人は和を貴しとする。これは善悪の問題ではなく(ある程度の)事実である。では、それは何故なのか? 日本人でさえも日本人が何故そうなのかを答えることは簡単ではない。
まして、外国のことをどれだけわかっているか? 私は、日本以外のある国に数年間住んでいたことがあり、その国のことはかなりわかったつもりだが、それでも根源的なことは理解できていないことを自覚している。
で、この本は「そうだったのか! アメリカ」である。
米国(「アメリカ」と書くよりは、ここでは「米国」と書くことにする)は、日本人にとっても馴染みがあるようで、でも謎な部分も多い。米国は、例えば、何故あれほどまでに法律万能国家なのか? それは、すべては各人の契約に基づくということを予め決めたからだそうである。そういうこと? 一応、わかった気になれる。
では、米国人にとって契約とは? 米国人にとって裁判とは? 米国人にとって銃とは? 米国人にとってアメリカ合衆国大統領とは?
丹念に仔細に、かつ、図表や写真も多用しながら、わかりやすく書かれている。面白い。2005年10月発売。
ところで、この著者の池上彰という人は、著書が非常にたくさんあるのだが、2005年3月まではNHKの職員だったそうだ。NHK「週刊こどもニュース」でお父さん役を務める。そういえば顔が思い浮かぶ人も多いはず。だからと言って書いている本が子供用であるということは全くない。
池上彰 氏は、1950年8月9日、長崎県生まれで、NHK退職後はフリージャーナリスト。
© 2005, zig zag road runner.
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