アマゾンが中南米向けサイト(Amazon for Latin America)
本屋が多角経営して衣類や化粧品を売ると言うのは、あまり良いビジネスモデルとは考えられなかった。少なくとも1995年頃までは。
本と、アパレルと、化粧品では、客層も違えば、販売者に要求される商品知識も違えば、広告/マーケティング方法も違うはず。と考えられていた、少なくとも1995年頃までは。
今や(2008年だが)、それを成功させている巨大企業が存在する。代表格は、言うまでもなくAmazon.comである。店頭で販売する販売員は必要ない。本と化粧品という従来は全く違うカテゴリーの商品と考えられていたものが、同じ受注システム、同じ物流システムに乗ることが可能であるというその点において、経営資源やビジネスプロセスを共有することが可能となり、それにいち早く気付いていたAmazon.comは、完全にマーケットリーダーとなった。今では、Amazon.comの米国サイトでは、ダイヤモンドも売っていると言う。
同時に、Amazon.comは、国際化も進めてきた。英国、ドイツ、日本などで早い時期から独自サイトを立ち上げ、2004年には中国でも、Joyo.comを買収する形で、ビジネスを始めた。このような地理的な拡張も、当然と言えば当然の話であり、米国で通用するビジネスモデルは、少なくともいわゆる先進国ではそのまま通用する。
そして、次なるテリトリーの拡張に関する記事が、英国のフィナンシャルタイムズに掲載された。販売する品種の多様化がほぼ天井に達してきたので、再び地理的拡張に戦略を切り替えたと言うことか。
Amazon launches contact site for Latin America customers - June 30, 2008.
http://www.ft.com/cms/s/0/a28c9e76-463c-11dd-9009-0000779fd2ac.html
そう。ラテンアメリカ向けのサイトである。天然資源の勝ちが高まり、中南米諸国の国力が相対的に高まり、かつインターネット接続人口が増えつつあるこの地域に焦点を絞ったとのこと。いよいよ、Amazon.comがAmazon流域に進出である。
いずれ、インドやロシアなどにも進出していく可能性もあるだろう。
© 2008, zig zag road runner.
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